この世界の(さらにいくつもの)片隅に 応援チーム募集 【12月20日公開】

(C) 2018こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
2016年12月に公開され、数々の映画評論家が映画アニメ史上最高峰と絶賛した『この世界の片隅に』。
この映画を見てクラウドファンディングで支援された方の氏名がエンドロールで流れているのを見て、「自分も何か支援できれば」と感じた方も多いのではないでしょうか。
今回は、映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開に先立って、公式ページで募集されている応援ページの紹介をします。
この世界の(さらにいくつもの)片隅に 製作までの経緯
映画『この世界の片隅に』の監督である片渕須直氏は公開以前は宮崎駿氏に「魔女の宅急便」の製作権を取られたり、映画業界からは「監督の作品は商業的ではない」と評されたりと、なかなか活躍を評価されない不遇の時代が長く続きましたが、それでも信念を曲げず、根強いファンからクラウドファンディングで約4000万円の支援を受け、これまでの集大成ともいえる作品を世に送り出しました。
劇場公開された後は、映画『この世界の片隅に』は瞬く間に口コミで広まり、公開当初63館でしか公開されなかったそうですが、最終的には400館を超え、ロングラン大ヒットになりました。
ネットでも話題となり、評論家である岡田斗司夫氏と映画『この世界の片隅に』製作プロデューサーである真木太郎との対談の際に、岡田氏が『作れなかったシーンを追加してもう一回作りませんか?』という問いに真木氏が『わかりました。』と返答したのが今回の映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』制作の始まりとなりました。
もともと、片渕須直監督も今回新たに追加される30分の絵コンテ部分を切るのは断腸の思いでしたでしょうし、その絵コンテを見た真木氏が『あったほうが絶対にいい』と言い切るように、新たに公開が決まるのは時間の問題だったのかもしれません。
この世界の(さらにいくつもの)片隅に 応援チーム募集を5月から開始
今回、上映に先立ってクラウドワークスで制作資金の支援募集をするということは無いと思うのですが、公式ページで『応援ページ』が掲載されているので、2016年版の映画を見て、自分もなにか力になりたいという気持ちになった方は是非一度公式ページを確認してみてください。
募集は2019年5月から開始されるようです。
今回は主に、支援者がこの作品を宣伝してくれることに期待しているようなニュアンスを感じますね。
すでに世界から評価をされている映画『この世界の片隅に』ですが、アニメ業界はいつも予算的に厳しいのが現状の様です。
出来ることがあれば何でもする!という意気込みのある方はチームに入り、宣伝活動を頑張りましょう。
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』ってどんな映画?
映画『この世界の片隅に』は戦時下の庶民の暮らしを描いた作品です。
今までも戦争を描いた作品は沢山ありますが、庶民の日常の暮らしの視点から戦争を描いたのは、この作品が初めてではないでしょうか。
どこにでもある日常が、あっという間に変わってしまうところに、戦争の恐ろしさを際立たせています。
最近の世界情勢は緊迫しているように思えます。しかし、日々の日常は以前とほとんど変わりません。日々の日常をみていると、戦争の影は全く感じられないが、もしかしたら、少しずつ戦争に近づいているのではないか、と考えさせられます。
一瞬で庶民の日常を奪ってしまうところに、戦争の恐ろしさがあります。他の戦争映画よりもその事が伝わり、優れている作品といえます。
今年2019年12月20日公開予定の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、2016年公開時点では製作予算上の都合でカットせざるを得なかった、【リン】というキャラクターを中心に描いたエピソード約30分を追加して再構築されたものです。
2016年公開の『この世界の片隅に』での”すずさん”は”すずさん”で、素晴らしいキャラクターですし、まるで本当に存在しているような人物でしたが、今回の追加されるシーンで更に人間味を増すかもしれません。
追加しなかったシーンがあると無いとでは作品の印象がかなり変わる気がしますので、2016年版と比較して観るのは危険かもしれません。どちらも独立した作品として観るとより深くこの世界を理解できるに違いありません。